身体能力向上を目指すことにおいて重要なトレーニング。そのトレーニングをより効率的に行う方法は十人十色。
そのバリエーションのひとつ、「ピリオダイゼーション」について実体験などを交えて記していきます。
まずピリオダイゼーションとは何かというと、トレーニングにおいてセット数や回数、重量などを定期的に変えることで筋肉に常に新鮮な刺激を与えようということです。
新鮮な刺激を与え続けることで筋肥大や筋力向上において高効率で成長させることが可能になります。
それでは一般的な「線形ピリオダイゼーション」をご紹介いたします。
3つのフェーズに分けたトレーニングです。
徐々に重量を上げていき、回復期を設けることで神経系や筋肉自体を効率よく育てます。
最初のフェーズはいわゆる普通のトレーニングです。
8~15レップで4セット程度、追い込みすぎず行います。
これをすることで筋肥大、神経系の向上に同時に刺激を与え、パンプアップを狙います。
風船を思い浮かべて下さい。
ふくらます前に伸ばすことでより大きく膨らみやすくなりますよね。
本質的には少し違いますが、こんなイメージです。
これを3~4週間行います。
そして次のフェーズで高重量を扱います。
一般的に筋力向上のみを目指す場合や、ウエイトリフティングの記録を伸ばす場合は3~5レップでセットを組むそうです。
これをもとに、安全性やピリオダイゼーションの目的などから4~6レップでセットを組みます。
セット数に関しては2~4セット程度です。
一般的なトレーニングでは筋肥大、神経系の向上を同時に行いますがピリオダイゼーションではこのフェーズにおいて明確に神経系の狙いのみ、と区別します。
このフェーズも3~4週間行います。
そして回復フェーズです。
ここでの目的としては高重量を扱った後ということがあるので、神経系や関節を休めることにあります。
かといって完全に休んだり軽すぎる重量で行って筋肉を落としてしまっては元も子もありません。
マシンやケーブルなどを使い15~20レップ程度を2~3セット行い、アクティブレストとしてトレーニングを行いましょう。
このフェーズは2~3週間行います。
そして、より筋肥大を目指す場合もうひとフェーズありますが、ここでは省きます。
これを繰り返すことが「線形ピリオダイゼーション」です。
これと相反し「非線形ピリオダイゼーション」というものがあり、これはフェーズで分けず、毎回のトレーニングで変化を加えます。
いくつかの研究においても
非線形ピリオダイゼーション>線形ピリオダイゼーション>一般のトレーニング
で筋肥大や筋力の向上が見られたそうです。
これらの情報は毎度おなじみこちらの本を参考にさせていていただいてます。
この研究内容も詳しく載っています。なので私が適当なことを言っているわけではないのでご安心ください。
この非線形ピリオダイゼーションは私自身も曲りなりにもたどり着いていました。
他の記事を読んでいただけると分かりますが、種目によって毎回セットを変えることで新鮮な刺激を狙っていたのです。
しかしこの理論を知ってから私のトレーニング方法は一部間違っている可能性があるなと考え、ジムが空いたら理論に基づいてトレーニングをしようと思っています。
そのまま非線形ピリオダイゼーションで行うのもいいが、あえて線形ピリオダイゼーションを経験しようと考えています。
そうすることで線形ピリオダイゼーションならではの感覚を養い、非線形ピリオダイゼーションに変えたときに更なるパフォーマンスを期待できるかのでは、という考えのもとです。
この「非線形ピリオダイゼーション」というものは上記の本の著者 山本義徳さんいわく、トレーニング経験が少ない場合その日の体調など、自分の身体の声をきけないとただ滅茶苦茶なだけになってしまうため、難しいそうです。
私自身も山本義徳さんがおっしゃるようなベテラン選手には程遠いため、こういったことを踏まえて、線形ピリオダイゼーションで試してみようという考えもありました。
そして山本義徳さんは非線形ピリオダイゼーションという効率的なトレーニングを簡単に様々な人ができるように「マンデルブロトレーニング」というメソッドを考えました。
非線形ピリオダイゼーションは毎回のトレーニングで変化を加えますが、マンデルブロトレーニングは3サイクルで回数重量を決めて毎回変化させていくトレーニングです。
①8~10レップで2~4セット
②3~5レップで3~4セット
③20~40レップで4セット
これを順々に行うだけです。
詳細は省いていますが、ある程度数字を決めた上で変化を与えられるため、非線形ピリオダイゼーションに模した効果的なトレーニングができそうです。
大事なのはこういった情報を勉強して、知識として持つ
ということではなく、こういった知識をいかに自分に落とし込めるかです。
何度も言いますが人の身体はそれぞれ違っていて正解はありません。
得た情報を柔軟に取り入れ、ビッグになりたいと思います。